みなさん、こんにちは!
建設業許可&資金調達専門の行政書士の永尾です。
事業を行っていると「利益」や「キャッシュフロー」など売上以外の単語をよく使いますよね。
その違いを正確に答えることができる方はいますか?
似たような単語でも意味が全く異なるため、担当者任せにしていると自社の経営を正しく把握することができずに最悪「黒字倒産」という場合もあるんです。
黒字なのに倒産するってよくわからないし、赤字じゃないのに倒産なんかしたくないですよね?
そこで今回のテーマは「キャッシュフローの概要」について解説します。
一番重要なのは「キャッシュフロー」
そもそも「キャッシュフロー」とは、”リアルな現預金の増減”のことです。
「黒字=キャッシュフローがプラス」ではないんです。
そもそも、「利益」と「キャッシュフロー」の違いを理解していないからなんですね。
下記の表ですが、この2つの違いを簡潔に整理した表です。
《利益とキャッシュフローの違い》
利益 | キャッシュフロー | |
---|---|---|
定義 | 会計上の儲けを表す概念 | 実際の現預金の動き |
計算方法 | 収益ー費用=「利益」 | 収入ー支出=「キャッシュフロー」 |
性質 | 会計帳簿の作成や税務のための帳簿上の「儲け」なので実際の現預金の動きではない。 | 実際のリアルな現預金の増減などの流れ |
認識 | 発生主義 | 現金主義 |
確実性 | あくまで解釈上の値なので計算する人により異なる | キャッシュの動きは事実なので誰が計算しても同じ |
あくまで「利益」は帳簿上の解釈なので実際の現預金の動きとズレます。
「利益」と「キャッシュフロー」のズレで発生する黒字倒産
帳簿上は利益が出て黒字でも、実際のキャッシュがなく倒産する現象を「黒字倒産」といいます。
黒字倒産が発生する利益とキャッシュがズレる原因は大きくは下記です(他にもありますが)。
- 掛取引:売掛金は発生したら売上に計上されるが、実際の入金は後
- 在庫:会計上は資産に入るが、仕入れにかかった費用は原価に反映されない
- 前払金:提供を受けたタイミングまで費用計上されないため
- 元金返済:費用として扱われず、損益計算書に反映されない
- 設備投資:会計上は減価償却費として数年間に分けて反映される
利益だけみても会社にお金は残らない
会計簿上の利益だけではなく、キャッシュフローを把握するには「資金繰り表」がベスト
資金繰り表については次回投稿でお話します!
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過去の失敗から財務会計を学び、どうやれば資金ショートを防いで安定的にキャッシュを残していくノウハウを持っています。